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伝統構法実物大実験の記者会見 [家]

実験後の記者会見の模様が公表されました。
http://www.green-arch.or.jp/dentoh/experiment_edefense_2010_8.html
結果がただちにオープンになることはすばらしいです。
トップバッターの質問者が朝日新聞の野呂解説委員でした。
このブログでも2009年11月29日(日)の朝日新聞の署名入り記事を紹介させてもらいました。
http://kido-azusa.blog.so-net.ne.jp/2009-11-29
以下質問の要点です。伝統構法の家に住んでいて実験とのギャップに疑問を持っていましたが、質問の内容に大変共感しました。以下質問と回答の要旨です。

『朝日新聞の野呂です。(実験の建物は)バランスの悪い建物、というのが第一印象です。総二階で160平米というのは、なかなか現実的でない。柱も非常に細いと思うんですけど、あえて、バランス悪く作った、ということでよいんですか?』

回答の要旨
『偏心とかバランスの悪さというのが、そういったところが計算と実験でちゃんと検証できるかというのが大きな狙いなんですね。そういうことができたら、設計法で、バランスのいい建物をつくるためににはどうしたらいいのか、という方向にもっていきたい。伝統構法のイメージの建物に関しては、もう2年先にやらしていただきたい。今構築しようという設計法ができたあかつきには、その設計法を用いて、いわゆる伝統構法らしい住宅を設計して、それをこの震動台で実験させていただければと思っています』

質問続き『70センチ角と伝統構法としては柱が細いんですが、これは、どういう想定ですか』

回答要旨『それは、次のJMA神戸でもう少し大きく滑らそうと思って。滑らないような設計もあるかとは思うんですが、今回はできるだけ大きく滑る状況も見たい』

質問続き『最後に、委員会に大工棟梁など実務者を数多く入れてほしいと思います』

回答要旨『本来は私どものような研究者よりも実務者たちがつくるのが本来のすじみちかと思う。さらにもっと実務者の方々に入ってきていただいて、自ら設計していただいて、指摘していただいて、と思います』
touriannofuyu.JPG

このやりとりをみて、研究者の実験だなぁと思いました。わざと家を偏らせて設計し、柱も細くする。わざと滑らせる実験だったんです。しかしこの実験で土台を留めたものとフリーのものを比較しています。このモデルが伝統構法の家として一人歩きしないことを願うばかりです。最初から偏らない設計・柱も太く・総2階でない家でやって欲しかったと今でも思っています。
タグ:伝統構法
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気仙大工

伝統構法実物大実験の記者会見 [家]=

読んで、「伝統構法」とは何ぞやと「問い」に、マトモに回答する方は無いと思います。確かに「木造・構造」は法的にクリアしないと、建て主では無く「法」に照らし合わせる方々の為に試験・実験が行われているので合って、地震時に倒壊を免れる安全の基準の為で無いのは、当初から判っていたのです。全国各地の地域で生まれた木構法を平均化しようしたのであって、法律が出来ると、設計者は如何に法的にクリアするのかが「仕事」合って、理屈が合えばそれで「OK」です。長年積み上げた「工人」の話などは法的に適合しないので、無視されるだけです。ダカラ「プレカット」工法の「ピン工法」簡単に説明が効くので、その方向に流れるだけです。短ホゾで金物での緊結出来るからOKを貰いえるのです。何で「水平材」が太くて柱ホゾの厚み長さがあるのかもわからない。研究者が90%以上です。
これでは爾来からの工法を説明できないのです。現在の国・大学研究者の手抜き的発想が変わらな限り、木造の強度な工法は採用されないのです。

終戦のドサクサの時代に建てられた都市のスラム住宅は、国が発表している数値よりはるかに、倒壊の危険に晒されているので合って、「関東大震災クラス」が来たら、とんでもない被害です。何を元にしているのか素人にわからない。報道での数値何倍の被害があると考えて良いと想像する。過小すぎます。早く都会捨て、避難出来る余地のある所に住まいを変えるべきです。その見本が「東日本大震災」です。非難しない為に、多くの命が奪われたのはご存知通りです。避難・逃げるが最上の道です。
by 気仙大工 (2012-04-19 17:26) 

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